球界の重鎮・権藤博氏はむしろ「日本の投手は投げなさ過ぎ」…沢村賞また「該当者なし」で選考基準見直し案も
私もそう思う。現役時代、入団3年間で175試合、1012回3分の1を投げて肩が壊れた経験から、指導者に転じて誰よりも慎重に投手の状態を見極めてきた自負がある。そんな私でも、日本の先発投手は「投げなさ過ぎ」だと思う。
メジャーがそうしているように、1試合100球を目安にした球数制限を守れば、中4日登板は十分に可能。故障のリスクもない。これは、前にもこのコラムでも書いたことだが、長い指導者生活で投手にヒアリングを続けた結果、ほとんどの投手が「中3日で肩、肘の張りは取れる」と証言している。もちろん、回復具合には個人差があるから、決して無理をさせてはいけないが、念のためにもう1日空けて、中4日。日本より選手の体調管理が進んでいるメジャーが実践しているのだから、日本の投手にもできないはずがない。
今の中6日なら、せいぜい24試合。エース級が率先して中4日で投げれば、年間の登板数は30試合前後になる。
当然、勝ち星が増える可能性が高まり、エースに負けじとそれに続く投手との間に競争原理が生まれる。