米ツアー再挑戦の石川遼を待つ「過酷な試練」…6年ぶり同組の松山英樹には“完敗”

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 石川は2013年から17年まで米ツアーでプレー。同年シード権を失い国内ツアーに戻った。
21年に今回と同じ2次予選会を受けたが、ファイナルへ駒を進めるには5打及ばなかった。

 あれから3年を経て、石川は心技ともに成長した。仮にファイナルへ進んで、5位タイまでに入れば、来季の米ツアーに出場できる。6位以下は下部のコーン・フェリーツアーで戦うことになる。そこで年間のポイントランキング30位以内に入れば、翌年は米ツアーへ昇格できる。この日、首位に1打差の5アンダー2位タイのM・マクグリービー(29・ポイントランク2位)や大西魁斗(26=PR25位)がこのルートで米ツアー昇格を決めた。ちなみに、マクグリービーは2年ぶりの米ツアー復帰だ。

 ファイナルで5位タイに入るのはかなり厳しい。そうなると来季の主戦場は下部ツアーになるが、「過酷な世界です」とゴルフライターの吉川英三郎氏がこういう。

「下部ツアーは飛ばし屋が多い。そもそもパワーのある選手が多いことに加え、試合会場は一般営業のコースなのでフェアウエーを絞ったり、ラフを伸ばしたりしない。飛距離が出る方が圧倒的に有利です。また、長距離の移動はきついし、南米シリーズなどは治安も悪い。資金に余裕がある石川は安いモーテルに泊まることはないでしょうが、現地では街中で買い物なんてできません。全試合にクラブメーカーのサポートもいない。これは、安宿に泊まり、キャディは親族というハングリーな選手には関係ないでしょうが、石川のようなスター選手にはギャラリーがほとんどいないという環境もつらいはずです」

 下部ツアーを経験した選手は口を揃えて「二度と戻りたくない」という。資金は潤沢でも石川はそこから這い上がれるか。

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