サッカーW杯「日本単独開催」は夢のまた夢…拡大路線でもはや「共催」か「中東」の二者一択
FIFA(国際サッカー連盟)は先日、サッカーW杯の2030年大会をスペイン、ポルトガル、モロッコの共同開催、34年はサウジアラビアの単独開催とすることを正式に決めた。
26年の北中米大会(アメリカ、カナダ、メキシコの共催)から参加国がプラス16の48カ国となり、試合数も64試合から104と大幅に増える。
FIFAの開催基準によれば、開催国は4万人以上を収容できるスタジアムを14会場、準決勝は6万人以上、決勝は8万人以上を収容できるスタジアムが求められる。出場国のベースキャンプ施設や交通インフラなどの整備が不可欠で、開催費用は莫大なものとなる。
このW杯の拡大路線によって、単独でも開催できる国は、潤沢なオイルマネーを背景に22年大会を成功させたカタール、国家事業としてスポーツ投資を行っているサウジアラビアのような中東諸国などに限られるともっぱらだ。
「数カ国による共催」「中東での単独開催」の流れが加速する中、焦りを隠せないのが「2050年までの単独招致を目指す」としている日本サッカー協会(JFA)だろう。サッカー関係者が「日本に限った話ではないですが……」と前置きしてこう言う。