体操・村上茉愛が「漢気精神」で不祥事まみれの組織中枢に殴り込み 史上最年少28歳で女子強化本部長就任
彼らが指導者や協会や連盟の中枢を選択しない背景には、歪んだ組織構造に一因がある。協会や連盟のトップにその競技とは無関係の政治家や実業家が座り、競技のプロである若手選手が入り込めないことも。古参の居座り、派閥争いなど、古い体質の影響も少なくない。それが不祥事の温床にもなっている。
また、協会や連盟の仕事は〝ボランティア〟の要素が強く、儲からない、組織を改善できない、稼げない。それなら解説者やトークショー、教室開催などで生計を立てるしかない、という考えに至るのかもしれない。
今回、村上が就任した強化本部長はいわゆる現場監督。「名選手は名監督にあらず」とはいえど、メダリストという称号は選手を納得させる大きな手段のひとつでもある。
日本体操協会は過去にパワハラ問題や未成年代表選手の飲酒喫煙騒動など問題が多発した。その協会が変わろうとしているとすれば、村上の就任は組織改革の大きな一歩になるかもしれない。