またまた決めた!宇良が繰り出す唯一無二の反り技…珍手を可能にするのは「軟体と瞬発力」
反りに反ったり大技一番、これが伝家の伝え反りーー。
大相撲1月場所4日目、宇良(32)が代名詞の反り技を炸裂させた。
立ち合いで高安のもろ手突きを低い姿勢でかわすと、即座にふところに入って頭をつける得意の体勢。高安の左脇に自身の頭を潜り込ませると、上体を反らせながら高安の腕を巻き込んで、ぶん投げたのだ。
決まり手は伝え反り。2000年の決まり手改定で新しく加わった技だが、めったに出ない「珍手」として知られている。そんな技を得意としているのが、この宇良だ。
過去、幕内では4番出ており、そのうち3番は宇良が放ったもの。22年9月場所で宝富士に決め、昨年1月場所は竜電に。そして今回だ。
「宇良は決して曲芸頼りの『サーカス力士』ではない。正統派の押し相撲をベースに、四つ相撲も取れる力士です。本人も多少は狙っている部分もあるとは思うが、とにかく体が柔らかく、瞬発力に優れた力士ですからね。高安のもろ手突きをかがんで避けたのが良い例です。立った状態から一瞬で上体を水平にしながらしゃがみ、さらにその姿勢からも前に出られる力士は宇良くらいのもの。常に腰を落とした低い体勢をキープできなければ、反り技には持って行けませんからね」(角界OB)