ドジャース大谷の投手復帰に"深刻データ”…TJ再手術後は復帰率6割前後、平均競技寿命半減の厳しい現実
「2度目」の小さくないリスク
「手術成績(結果)は悪くなり、選手のリハビリも難しくなると思われます。米国の論文では、TJ手術の再手術後の平均キャリアは2.6シーズンと、同年齢の投手の4.9シーズンより短くなるという報告もあります。術後の成績は初回よりも劣ります」
しかも、2度目の手術を受けた投手は1度目よりも復帰が遅れる上に、パフォーマンスを取り戻すまでに時間を要するケースが珍しくない。
サイ・ヤング賞2度の右腕デグロム(レンジャーズ)は23年6月にメスを入れて復帰した昨季、3試合(0勝0敗、防御率1.69)の登板に終わった。ド軍で昨季同僚だった右腕ビューラー(現レッドソックス)も22年の2度目のTJ手術から昨年5月に復帰したが、16試合で1勝6敗、防御率5.38と安定感を欠いた。
大谷にしても、18年10月に受けた1度目のTJ手術明けは散々だった。コロナ禍だった20年に693日ぶりに復帰したアスレチックス戦は1死も取れず初回5失点KО。2戦目のアストロズ戦は復帰後最速となる156キロをマークしながら、二回に突如、球威が低下し、1回3分の2を無安打5四球、2失点で降板した。試合後には前腕の筋損傷が判明し、この年は2試合を投げただけでシャットダウンを強いられた。
ましてこのオフは、昨季のワールドシリーズで脱臼した左肩を手術。右肘のリハビリに遅れが出ている。今後、慎重にリハビリを進めたとしても、完全復活を期待するのは早計かもしれない。
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ところで、いまや本場米国でメジャーリーグの顔となった大谷だが、2028年ロス五輪に本人は乗り気でも「出場できない可能性」が濃厚だという。いったいなぜか。どうして大谷は大舞台に立てないのか。その「3つの理由」とは。
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