ネット文化に警鐘を鳴らす最新刊が話題 藤原智美氏に聞く

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 ネットことばとは著者の造語で、ネットに書き込んだり、読んだりする画面上のことばを指す。一方、書きことばは紙に記される文字のことをいう。一見、2つのことばは同じに見えるが、どんな違いがあるのか。

「そもそも、ことばというのは単なる表現の道具ではなく思考と一体にあるもの、いわば思考の背骨です。ケータイやパソコンがなかった頃は、情報を得るにしても書籍を手に取り、ひとりで本に向き合いながら理解、思考を獲得していました。でもネットは、すべてクリックひとつで完結します。誰かが調べたこと、感じたことを得て上っ面だけで理解したつもりになるんです」

 その延長にあるのが、コピペだ。ネットには「助け合い」という感覚があるため、なぜ悪いのか? と理解できないという。
「そうした結果、書きことばで育った人とネットことばで育った人では思考やことばの持つ意味が異なるのは明らかで、“共通のことば”が失われることの一番の問題は、社会の仕組みを劣化させていくことなんです」

■「つながる」ことは幸せの証し?

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