「薬は5種類まで」秋下雅弘著
年をとればとるほど毎日服用する薬の量が増えていく。病気が増えるのだから仕方ないと思われるが、この“多剤服用”が進むほど、薬の副作用が表れる率は顕著に増えていく。薬が6種類を超えると副作用が15%ほど高まることも分かっており、最高でも5種類を超えないようにするのが望ましいと、老年病学の専門家である著者は言う。
薬同士の相互作用も、2種類間で起こることは明らかになっているが、3種類以上についてはほとんど調べられていないというから恐ろしい。治療に絶対必要な薬は飲まなければならないが、高齢者の場合、降圧剤や抗コレステロール剤は必ずしも服用が必要でないこともあるという。
医師と相談の上、薬の見直しをしてみてはいかがか。
(PHP研究所 800円)