「とっておき 寝台列車の旅」小学館SJムック編集部編
次々と変わる車窓の風景と、それを眺めながらの優雅な食事、そして夜はレールから伝わる振動を子守歌にして眠りにつき、朝は間もなく到着する目的地への期待を胸に目覚める――寝台特急の旅は、スピードと時間を競う他の乗り物では決して味わえない移動を楽しむ旅でもある。
現在、日本で定期的に運転されているのは、本州と北海道を結ぶ寝台特急「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」「北斗星」、急行「はまなす」と、東京と西日本を結ぶ寝台特急「サンライズエクスプレス」の5列車。その全列車の詳細を案内してくれるカラーガイドブック。
1999年から運転が始まった日本初のオールA寝台個室列車「カシオペア」(上野~札幌)は、まるで走るホテル。1200キロ、17時間の旅を、女優の田中律子さんと母親のふみ子さん親子に体験してもらいながら紹介する。
1編成に1部屋しかなく、チケットの入手が困難な列車最後尾の「展望室タイプ」と、1階が寝室、2階がリビングの「メゾネットタイプ」の2種類が用意されている「カシオペアスイート」をはじめ、個室の全タイプを詳細なイラストで解説。ベッドの向きが異なるので、就寝時はメゾネットタイプの方が、揺れが少なく感じるなどの細かい情報もうれしい。