「その薬、必要ですか?」川島紘一郎著
医薬品や健康食品などの効能や副作用を明らかにしながら、不必要な摂取に待ったをかける本書。
空気が乾燥する秋は風邪が多くなる季節だが、副作用のある成分が意外に多いのが風邪薬だ。解熱鎮痛薬として使われるアセトアミノフェンは、全身に赤い斑点や水疱ができるスティーブンス・ジョンソン症候群という副作用が起きやすく、長期服用は肝障害のリスクが高まるとされている。また、痰を出しやすくする去痰薬が処方されることも多いが、その効果を示す客観的なデータは現在ほとんどないというから驚きだ。
他にも、食べるコラーゲンは皮膚を作るコラーゲンにならないこと、突然服用をやめると胃酸が大量分泌されるH2ブロッカーなど、細かく解説していく。
(ポプラ社 1300円)