「死ぬな」並木秀之著

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 先天性脊髄分裂症という重度障害を持って生まれ、35歳以降は5回ものがんに見舞われた著者は、資産運用のコンサルティング会社を経営し、100社以上の経営破綻処理に携わってきた。その際、「死にたい」と口にする経営者たちに対し、こんな決めぜりふを使っていたという。

「私はこんな体でも生きてるんだから、あんただって生きてみろ!」

 自分の体を武器にするのは、あざとい行為だと本人も認める。しかし、肉体があって生きてさえいれば、あらゆる絶望的な事態や環境も、必ず変わっていくことを知ってほしいと言う。肉体を失うことに比べれば、目の前の問題など“何の問題でもない”。

 本書では、そんな人生論が、自らの壮絶な生涯とともに語られている。

(新潮社 700円)

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