「死ぬな」並木秀之著

公開日: 更新日:

 先天性脊髄分裂症という重度障害を持って生まれ、35歳以降は5回ものがんに見舞われた著者は、資産運用のコンサルティング会社を経営し、100社以上の経営破綻処理に携わってきた。その際、「死にたい」と口にする経営者たちに対し、こんな決めぜりふを使っていたという。

「私はこんな体でも生きてるんだから、あんただって生きてみろ!」

 自分の体を武器にするのは、あざとい行為だと本人も認める。しかし、肉体があって生きてさえいれば、あらゆる絶望的な事態や環境も、必ず変わっていくことを知ってほしいと言う。肉体を失うことに比べれば、目の前の問題など“何の問題でもない”。

 本書では、そんな人生論が、自らの壮絶な生涯とともに語られている。

(新潮社 700円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    【独自】亀山千広BSフジ社長“台風夜のお色気ホムパ疑惑” 「帰宅指示」を出しながら自分はハイヤーで…

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

  5. 5

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  1. 6

    明暗分けたメジャーの最新評価…ヤクルト村上宗隆「暴落」、巨人岡本和真は「うなぎ上り」

  2. 7

    中森明菜「奇跡」とも称された復活ステージまでの心技体 「初心を忘れるな」恩師の教え今も…

  3. 8

    フジの朝ワイド「サン!シャイン」8時14分開始の奇策も…テレ朝「モーニングショー」に一蹴され大惨敗

  4. 9

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 10

    セレブママの心をくすぐる幼稚舎の“おしゃれパワー” 早実初等部とアクセスや環境は大差ナシ