「となりの芝生」伊集院静著

公開日: 更新日:

 週刊文春に連載中の人気人生相談「悩むが花」をまとめた最新刊。読者から寄せられた悩みに対してズバリと辛口で切りまくる伊集院流の回答が読みどころだ。

 収録されているのは「学校でいじめを受けている娘をどうしたらいいか」「昔から憧れていた留学にチャレンジしたい」「飛行機が怖い」「母が死んで元気のなくなった父をどうしたら元気づけられるか」「酒乱で悩んでいます」「夫の部屋を掃除していたら女性用下着を見つけてしまった」「部屋が片づけられない」「本を読むスピードが遅い」「婚約を解消したい」「記念日にうるさい妻の誕生日を忘れてしまった」などなど、深刻な悩みからお気楽な相談までさまざまだ。

 相談者たちの心に潜む甘えた気持ちに対しては、苦言で突き放しては激励や罵倒を連発していく。時には自分の苦渋の経験談も披露しながら、大人としての在り方を示唆。一時の甘いなぐさめではない、スパルタ式人生相談を読みたい方への一冊だ。

(文藝春秋 1000円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…