「無理をしない認知症との付き合い方」鈴木ゆめ著
「日本では認知症患者が急増しており、軽度も含めた患者数は800万人といわれている」
このような話を聞くと、認知症が不気味で恐ろしい病気に思えてくる。しかし、患者が急増しているのは単に日本人が長生きになったため。認知症は75歳を過ぎると増えてくるが、この60年ほどで平均寿命が30歳以上延びた日本では、認知症患者が増えるのは当たり前のことなのだ。
本書では、認知症専門医の著者が“分からないから怖い”を解決するため、認知症について基礎から分かりやすく解説。正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫などの“治る認知症”とともに、“本物の認知症”への対応方法を詳述している。
回想法や認知刺激法など、無理せずできる認知症のリハビリの仕方も紹介していく。
(河出書房新社 1300円)