「こころの病気を治すために『本当』に大切なこと」青木崇著
日本でも精神科への“受診”のハードルは低くなってきた。一方、“入院”は「閉鎖病棟」などのイメージがあり、ためらう人も多いはずだ。
最近では、ホテルのような個室で自由に過ごせるストレスケア病棟なども登場しているが、精神科医である著者は「退院後に戻る社会でのストレスを考えれば、精神科の入院はむしろある程度の決まりの中で過ごすリハビリの場であるべき」と提案。本書では、あまり知られていない精神科入院の形態から、投薬、作業療法、電気けいれん療法などの治療モデルを紹介している。
また、最近注目されている人と人との関わりの中で自身の問題と向き合う「コミュニティー療法」についても解説。精神科入院のさまざまなメリットが記されている。
(メディカルパブリッシャー 1600円)