対米屈従の首相と基地マフィアの実態
「国防政策が生んだ沖縄基地マフィア」平井康嗣 野中大樹(七つ森書館)
「戦後70年止めよう辺野古新基地建設!沖縄県民大会」が開かれた5月17日付の「沖縄タイムス」に求められて私は次のメッセージを寄せた。
「アメリカの議会で、安倍首相はなぜ英語で演説したのか? 究極の対米屈従だろう。沖縄の総意を無視して辺野古基地建設を強行しようとする姿勢とそれは無縁ではない」
もちろん、韓国の朴大統領が日本の議会で日本語で演説することはない。そんなことをしたら、大日本帝国によって自分たちの言語を奪われた韓国の人たちは大騒ぎするだろう。日本ではなぜ問題にならなかったのか? 実質的にアメリカの植民地となっていることを、たとえば安倍の属している「日本会議」ならぬ「日本だけ会議」の面々は認めているからか。下手な英語で演説するから「希望の同盟」などというこなれない日本語になってしまう。言語は文化であり思想である。だから英語を使った安倍は文化も思想もない男なのだ。
この本で平井は「自民党中央政府は辺野古での基地建設を諦めていない。とすれば名護ではその受け皿になる集団が今後も必要になる」と書く。その集団が基地マフィアであり、東開発会長の仲泊弘次がその先頭に立って、前知事の仲井真弘多と連携してきた。