明治維新の真相に迫る本特集
「長州の刺客」星亮一著
戊辰戦争を史実に基づき、詳細に描きながら、奸策と狡知によって討幕、権力を詐取した薩長軍の行状を暴く明治維新論。
江戸無血開城を成し遂げた薩長軍は、宿敵の会津藩を攻撃するため仙台湾に軍船を派遣。長州藩の木戸孝允(桂小五郎)の命を受けた参謀の世良修蔵は到着早々、仙台藩に会津総攻撃を命じる。しかし、「東北皆敵」という世良の秘密文書が露見し、怒った仙台藩士が世良を抹殺。東北諸藩は同盟を組んで薩長軍と戦火を交える。必要のない戦争を誘発し、国土を疲弊させ、「勝てば官軍、負ければ賊軍」という悪しき日本をつくり出した薩長の罪を問い、明治維新を見直す。(批評社 2500円+税)