「不惑のスクラム」安藤祐介著

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 入手した錠剤を手に、死に場所を探して江戸川にたどり着いた良平の前に、楕円のボールが転がってきた。河川敷のグラウンドで中年ラグビーチームが練習中だったのだ。近寄ってくる老ラガーマンを追い払おうと、良平が蹴ったボールはグラウンドの中央に落ちる。良平を経験者と見抜いた老ラガーマンに強引に誘われ練習を見学。元一流商社の常務で、チームの会長という老ラガーマンの宇多津に勧誘された良平は、派遣の仕事を再開し、ネットカフェから練習に参加するようになる。試合が近づき、良平は入院中の宇多津を見舞い、6年前に自分が起こした事件の新聞記事を見せる。

 それぞれの事情を抱えながら生きる中年ラガーマンたちを描いた感動作。(KADOKAWA 1600円+税)



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