「やってはいけない目の治療」深作秀春著

公開日: 更新日:

「パソコンの使い過ぎで目が疲れたときは、眼球を上下左右に動かす運動をすると血行がよくなり疲れが取れる」。こんな目の健康法を本で読み、実践したことがあるという人もいるのではないか。

 しかし、このように無理な目の動きは、絶対にやってはいけないのだという。15万件もの眼科手術を行ってきたスーパードクターと呼ばれる著者は、目の健康増進どころか網膜剥離の原因になる運動だと警告する。本書では、目の健康に関する48の情報を取り上げながら、その誤りを正していく。

 眼球を無理に動かすと、目の中の硝子体繊維という物質が必要以上に揺さぶられ、網膜が引っ張られることで裂け目が生じ、そこから網膜剥離へとつながる。とくに、硝子体繊維の質が低下しつつある中高年ほど影響を受けやすく、著者も眼球運動が原因で網膜剥離を起こした中高年患者を何人も緊急手術してきたそうだ。

 他にも、毎日水分をたっぷり取る、ソフトコンタクトレンズでドライアイを保護する、軽度の白内障は手術せず様子見、なども目のためにはやってはいけないことだと一刀両断する本書。あなたの目は大丈夫?(KADOKAWA 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動