環境問題に関心をもつ両親のもとに生まれた著者は、小学5年生のとき、担任教師の差別的な発言に抗議して、同級生を率いて授業をボイコットした。卒業式の「君が代」強制などに息苦しさを感じるようになり、「金で自由を買う」と言って私立の和光中学校に入学する。1年のとき、アメリカのイラク攻撃に反対して、学校内で自分の名を明記した反戦ビラを配ったが、自由な校風で、制止されることはなかった。社会人となってからは、市民運動と出合い、脱原発などのデモに参加するようになる。国会前でシュプレヒコールのリーダーを務める女性の、自らの信念に従うまっすぐな生き方をつづった自伝。(はるか書房 1600円+税)