「晩夏の墜落」ノア・ホーリー著、川副智子訳
ケープコッド沖のマーサズ・ヴィンヤード島に暮らす画家のスコットは、市場で知り合ったマギーに誘われ、ニューヨークに向かうプライベートジェット機に同乗する。マギーの夫・デイヴィッドはニュース専門チャンネルの代表で、休日を過ごした島から自宅へ帰るところだった。ジェット機にはデイヴィッドの友人で銀行家のキプリング夫妻も同乗。
しかし、離陸から18分後、ジェット機が墜落し、スコットは夜の海で覚醒する。かつて水泳の選手だったスコットは唯一の生き残りのマギーの幼い息子JJを連れて暗い海を泳ぎ切り、陸に生還する。墜落原因は分からず、メディア王や富豪の死に陰謀論が渦巻き、スコットは過激な報道に巻き込まれていく。
エドガー賞最優秀長編賞受賞のサスペンス。(早川書房 2200円+税)