「老いてこそユーモア」阿刀田高著
人生を豊かにし、健康にもよいユーモアのススメ。
ユーモアの語源は、体液を意味する「フモール」。古代ギリシャでは、体液の配合具合で人間の性質が決定されると考えられていたことから、ユーモアとは本来、人間の気質のことだったが、次第に変化して、おかしさを感じたり、それを表現したいと思う傾向を指すようになった。ユーモアの典型パターンとは「ものごとをあまり深刻に考えず、しかし平凡から少し踏み込んで眺めて、表現して、笑う」ということで、それが生む笑いはおおむね軽く、バカ笑いはユーモアとは言えない。
そんなユーモアについての解説から、日本と西洋、それぞれのユーモアの違いや、ユーモア感覚の身につけ方まで、楽しいエピソードを交えながら説く。
(幻冬舎 900円+税)