「路上の熱量」藤井誠二著
漫画家の清野とおるは連載を半年で打ち切られ、実家に居づらくなったので赤羽に引っ越した。赤羽にあった「居酒屋ちから」で出会った人や、ホームレスの「ペイティ」さん、赤一色で統一した服しか着ない老人などの「ヘンな人たち」を描いた携帯漫画「東京都北区赤羽」が編集者の目に留まる。「漫画アクション」で隔週連載になったあと、単行本に。3、4巻を描いていた頃には赤羽のほうからどんどんネタが降ってくるようになり、描かなきゃならなくなった。「赤羽という街に、もう負けました」。(「愛すべきヘンな街・赤羽との出会い」)
他にドリアン助川ら、藤井が「熱量」を感じた13人に取材したノンフィクション集。 (風媒社 1600円+税)