「40代からはじめる『腸活×菌活』完全マニュアル」藤田紘一郎監修 田和璃佳著

公開日: 更新日:

 20~30代は若さにあふれ、我が身の健康など気にも留めなかったという人でも、40代を迎えると明らかな体の変化に気づくもの。代謝が落ちた、白髪が増えた、疲れが取れにくくなったなど小さな不調も目立ってくるだろう。しかし、これらは腸を元気にすることで改善が期待できると、東洋医学の視点を取り入れた美腸カウンセラーとして活躍する著者は言う。

 腸内細菌のバランスを整え腸内環境を改善する腸活には、全身の健康へのさまざまなメリットがある。免疫力アップやアレルギー体質の改善はもちろん、ビタミンの合成を促進して美肌づくりに役立ったり、ホルモンの分泌を促進してメンタルを安定させたり、糖や脂質の代謝を改善したりして、ダイエット効果も期待できる。

 腸内環境を整えるには腸によい食品を積極的に摂取することが重要だが、その前にまず行いたいのが腸内細菌を傷つける食品を避けること。特に食品添加物の過剰摂取は腸に悪影響を及ぼすと著者は警告しており、買ってはいけないワースト3として果糖ぶどう糖液糖、タンパク加水分解物、調味料(アミノ酸など)を挙げている。これらは加工肉から化学調味料入りの味噌までさまざまな食品に使われているため、買い物をする際は原材料を確認したい。

 腸活×菌活のために本書が勧めるのが「温酢キャベツ」で、キャベツと塩麹、純リンゴ酢などを混ぜてレンジで温め1週間ほど寝かせたものだ。食物繊維+発酵食品を一度に取ることができ、便秘改善はもちろん内臓脂肪の燃焼や高血圧予防にも一役買うという。

 他にも、入浴、睡眠、ストレッチなどによる腸活の効果も解説。40代を迎えて体も心も元気にしたいなら、腸に注目だ。

(徳間書店 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…