「ホームレス消滅」村田らむ著

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 昨年1月時点で、国内で確認されたホームレスの数は4555人。令和の時代に日本の最底辺で生きる彼らの現実を伝えるルポルタージュ。

 海外では物乞いをするホームレスは当たり前だが、日本では少数派。なぜなのかと60代のホームレスに聞くと、プライドがあるから物乞いなどできないという人が多いという。

「お恵みで生かされたくない」という思いが強いから、生活保護を断って野宿生活をしているのだそうだ。そもそも彼らの半数以上は働いているのだ。

 一方で精神的疾患や知的障害を抱える人も多く、それはホームレスというより単に福祉からこぼれている人たちだと指摘。ドヤ街の歴史なども振り返りながら、繁華街を追われ河川敷に居場所を見つけたホームレスの暮らしぶりを伝える。

(幻冬舎 900円+税)

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