「旅するピアノ」伊藤正治著

公開日: 更新日:

 コロナ禍で、ピアニストの室井千晴が所属する楽団は解散することになった。

 38歳で職を失い、途方に暮れていると、トロンボーン奏者の和田が、ピアノの運搬アルバイトをやらないかと声をかけた。太平洋戦争下、艦砲射撃に遭ったアップライトピアノを釜石まで運ぶ仕事だ。予算がないので、250キロのピアノを楽団の軽トラで運ぶことに。翌朝、和田と2人で出発したが、途中で和田に電話がかかってきた。取り立て屋が家に押し入ってきたことで和田は急きょ自宅に戻る。千晴が苦手なマニュアル車を運転していると、途中でエンジンが止まってしまった。

 女性ピアニストと統合失調症を抱えた中年の男性が繰り広げるロードノベル。

(言視舎 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議