第二話 立場的にあり得ない(28)こいつ──由奈じゃねえか
涼子が手を叩いてはしゃぐ。
「強い強い」
いまの一杯で、さらに酔いが回る。なんだか涼子に馬鹿にされているような気がして、腹が立ってきた。豊岡陸がなんだ。俺はなにもしていない。恐れることはない。
怜矢は涼子に顔を向け、睨んだ。
「あんたが言った豊岡陸は…
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