第二話 立場的にあり得ない(43)
涼子は自分の足元に、目を落とす。
「だから、ふたりにも生きることを望んだし、できることなら、陸くんと同じ運命を辿ろうとしている人を救えるような人になってほしいの。それが、陸くんへの最大の罪滅ぼしだと思うから」
丹波が少し考えるような間のあと、つぶやくように言う。
…
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