「昭和の凶悪殺人事件」小野一光著
昭和後期に起きた残虐な殺人事件を、内部資料をもとにその犯行と捜査の内幕を紹介する事件簿。
昭和50年代終わり、中国地方U県のファミリーレストランで空き巣事件が発生。同店の女性従業員と同棲中の持山が捜査線上に浮かぶ。捜査が進む中、持山の妊娠中の妻ルリ子が所在不明になっていることが判明。警察はまず持山を別件で逮捕する。
逮捕から2週間、ルリ子については一切触れず、一方で持山が妻の預金を解約したなどの証拠を集める。そしてポリグラフ検査を機に一気に核心に触れ、殺害を自白させたという。
ほかにも金属バットによる両親殺害や、妻子バラバラ殺人、女子高生緊縛殺人など、25の凄惨な事件を取り上げ、ハイテク捜査がまだなかった時代の執念の捜査を解説。
(幻冬舎 759円)