「死者は生者のなかに ホロコーストの考古学」西成彦著

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 特筆すべきは、近年増えてきた女性のホロコーストの被害者およびサバイバーの著作・研究についての記述。ジェンダー的な観点からするとランズマンの「SHOAH」に登場するサバイバーはほとんどが男性で、女性の犠牲者たちは極めて遠回しな扱いにとどまっているという。ことに収容所内の性暴力、戦時性暴力は今も極めて大きな問題。ホロコースト文学という枠を超えて、さまざまな問題を浮き彫りにする好著。 <狸>

(みすず書房 4180円)

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