「人生は小説」ギヨーム・ミュッソ著 吉田恒雄訳
「人生は小説」ギヨーム・ミュッソ著 吉田恒雄訳
2010年4月、著名な作家フローラの3歳の娘キャリーがブルックリンの自宅から姿を消す。警察は誘拐事件として捜査に着手するが、自宅は完全密室で監視カメラにも何も写っていない。半年が過ぎても捜査に進展はなく、出版社の社長ファンティーヌは仕事も手につかないフローラに新作を書かせようと、かつて有名作家が愛用していた万年筆をプレゼントする。
数日後、フローラはファンティーヌを監視していた元刑事のルッテルから、万年筆に付属していたインク瓶のインクからキャリーの血の成分が検出されたと知らせを受ける。絶望したフローラは拳銃を頭に押し当て、自分の人生を弄ぶパリ在住の小説家ロマンを挑発する。
予測不能な異次元の読書体験をもたらしてくれる長編ミステリー。
(集英社 1100円)