「無間繚乱」秋山香乃著
「無間繚乱」秋山香乃著
999年、数えで12歳の藤原道長の大姫、彰子は一条帝に入内することになった。既に入内している藤原道隆の大姫、定子より年下で、最も若い后となる。
道長は彰子を中宮にして、男君が生まれたら帝の地位に就けようともくろんでいた。
彰子は大人びた化粧をして待ったが、帝は訪れない。彰子の幼さを理由に、道長に抵抗しているのだと彰子は察した。
定子が第1皇子を産んだ頃、彰子は女御の地位に上り、帝がお渡りになると告げられる。本来なら皇子誕生を祝って定子の元に祝いの品が届けられるはずなのに、道長が開く彰子の女御宣旨の祝宴にみな集まっている。
光源氏をめぐる2人の女性を描く歴史小説。
(徳間書店 2640円)