「教養としての歴史小説」今村翔吾著

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「教養としての歴史小説」今村翔吾著

 小学5年生のとき、古本屋の店先に「真田太平記」(池波正太郎著)の全16巻セットが積まれているのを見た今村は、母に「買って!」とねだった。それまでろくに本など読まなかったのに。関西人は西軍びいきで、豊臣家を助けた真田幸村はヒーローだった。長男だった今村は幸村の兄、信之に共感したのだ。

 それ以後、片っ端から歴史小説を読むようになる。歴史小説には日本人の考え方や生き方が凝縮されている。大坂夏の陣で家康は、自分と息子の秀忠が一緒に討ち取られることがないよう、離れた所に布陣するようにした。それならどちらかが討ち死にしても江戸幕府は存続できる。

 ビジネスに生かせる歴史小説の読み方を伝授。

(ダイヤモンド社 1760円)

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