「化かしもの」簑輪諒著

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「化かしもの」簑輪諒著

 かつて室町幕府で「政所代(まんどころだい)」という重役を担っていた蜷川道標。永禄の変(1565年)で京から逃れ、今は長宗我部家の外交僧を務めている。織田の家臣、明智光秀の供応を受け、七膳の豪勢な料理に息をのんだ。光秀は織田と長宗我部との盟約を結ぶため、貴重品だった砂糖を長宗我部から信長に献上させようとしていた。

 四国平定をもくろむ長宗我部元親は、海外からの輸入品で、価格が高騰している砂糖を献上して信長に取り入ろうとしたが、受け取った3000斤もの砂糖を、信長はなんと馬廻衆に下賜したのだ。その裏には羽柴秀吉の策略があった。(「戦国砂糖合戦」)

 権謀術数渦巻く戦国時代を描く歴史小説7編。 (文藝春秋 2090円)

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