(52)蔦重には新しい企てが山盛り
吉原の裏通りでは、かげろうと銀波楼の女将がくんずほぐれつの大乱闘、怒声どころか手足まで振り回し、着物の裾は乱れ、土にまみれるありさま。
そこへ丸い影、大玉が転がるように走りきた男、女たちの前で大見得をきる。
「待った! その喧嘩、わしが買わせてもらおう」
…
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り1,295文字/全文1,435文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】