「猫社会学、はじめます」赤川学編

公開日: 更新日:

「猫社会学、はじめます」赤川学編

 著者は30年ほど前、「にゃんこ先生」という名の猫と暮らしていた。にゃんこ先生が死んだ時、この世にいても仕方ないと思うほど苦しんだが、その経験を講演会で話したり、新聞に書いたりしていたら、「猫ブームの理由」について尋ねられるようになった。

 その答えは「猫は可愛いから」。猫は古代エジプトで穀物を狙うネズミを退治させるために飼われるようになったのだが、時代とともに「機能的な存在」から「意味的な存在」へと変化したのだ。宮城県石巻市にある田代島は人口54人なのに猫は100匹以上もいて、ふつうの猫しかいないのに年間10万人以上が訪れる人気観光地になっている。

「ただいるだけ」の猫の価値を斎藤環ら6人の社会学者が考察する。 (筑摩書房 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動