(60)色街でのモテ指南「当世風俗通」
蔦重は北尾重政を前にひとくさり、鱗形屋との決別の次第を語っている。
するりと開いた障子、弟子が来客を告げた。
「お武家の方が……」
蔦重は麦湯を呑み干した。
「私はお暇します。春章さんの件、よろしくお願いします」
「まあ待て。いい機会だから紹介…
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