「歪んだ幸せを求める人たち」宮口幸治著

公開日: 更新日:

「歪んだ幸せを求める人たち」宮口幸治著

 人間は誰もが「幸せになりたい」と思っている。しかし、「幸せになりたい」という動機から、結果的に他人が不幸になることでもやってしまう人や、誰かに意地悪なことをしてしまう人がいる。こうした他人を不幸の渦に巻き込んででも自分の幸せを求めすぎてしまう人が「歪んだ幸せを求める人たち」だという。

 著者が面談した非行少年の中には、自殺を考えたが、自分の死で悲しませたくないので、大好きな祖母を殺そうとした少年もいたという。

 こうした行動の背景にあるのは、幸せを求めながら他者と比較して「まだ足りない」と求めすぎることによって生じる「歪み」だという。人の行動に大きな影響を与える5つの「歪み」を解説し、その歪みから脱却する方法を説く。

ケーキの切れない非行少年たち」シリーズ第3弾。

(新潮社 836円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 2

    小泉進次郎氏「死ぬまで働け」戦慄の年金プラン “標準モデル”は萩本欽一…なんでそうなるの?

  3. 3

    阪神・近本の“球宴サイクル安打”に感じる恥ずかしさ

  4. 4

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  5. 5

    貴景勝に今場所終了直後の「引退説」…満身創痍で大関陥落も「株・部屋」には不安なし

  1. 6

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 7

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  3. 8

    巨人が決められないバント、出ない適時打の八方ふさがり

  4. 9

    「負けた」はずの琴桜が「勝った」ウラ事情…疑惑の軍配が大炎上《翔猿がかわいそう》

  5. 10

    U18高校日本代表の気になる進路は?ドラ1最大4人、大阪桐蔭勢は早大、法大進学か