「共犯の畔」真保裕一著

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「共犯の畔」真保裕一著

 厚木市内にある衆院議員井上秀利の事務所に2人の若い男が押し入り、応対に出た秘書を人質に事務所に立てこもるという事件が発生した。2人は逮捕されたが、完全黙秘を貫いて目的が分からない。彼らは井上に何を要求しようとしているのか。やがて、そのうちの1人の名前が判明した。松尾健。健が逮捕されたと知って、同級生の志賀友行が姿を消した。友行の現住所が群馬県鈴ノ宮町だと聞いて、健の弁護を担当する高山亮介は驚く。33年前、ダムの建設をめぐってトラブルがあった地だ。賛成派と反対派に分かれて町が二分し、町長選挙で壮絶な戦いとなった。

 ダム建設に象徴される政治の病巣を描くサスペンス小説。

(朝日新聞出版 2090円)

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