「猫を救うのは誰か」太田匡彦著

公開日: 更新日:

「猫を救うのは誰か」太田匡彦著

 空前の猫ブームで、その経済効果は約2.5兆円にも上り、「ネコノミクス」なる造語まで生まれた。猫は拾ったり、もらったりするのが当たり前だったが、今ではペットショップで購入するものになりつつあり、業界は活況を呈している。

 かつての犬と同じように、工場化した繁殖業者(ブリーダー)による大量生産→ペットオークション(競り市)による量と品ぞろえを満たした安定供給→流通・小売業者(ペットショップ)による大量販売というビジネスモデルに猫も乗せられてしまったのだ。

 猫に照明を当てることで発情を促し子猫を「増産」したり、遺伝性疾患を抱える「病気の猫」をあえて繁殖・販売したりするなど、ブームの陰で猫や犬たちが置かれている過酷な実態を告発するリポート。

(朝日新聞出版 792円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  2. 2

    協会肝いりゲームアプリ頓挫の“張本人”は小林浩美会長…計画性ゼロの見切り発車で現場大混乱

  3. 3

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  4. 4

    SixTONES新冠番組を潰しにかかるTBS日曜劇場の本気度 道枝駿佑、松本潤、目黒蓮が強力な"裏被り”連発

  5. 5

    長渕剛「理不尽と戦ってほしい」鹿児島の母校卒業生にエールも…元女優から新たな告発

  1. 6

    侍J井端監督が正捕手に据えたい大本命は…3月強化試合への招集は「打倒甲斐」のメッセージ

  2. 7

    「胎動」と「混迷」が交錯するシンドイ2年間

  3. 8

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  4. 9

    長山藍子のおかげでわかった両眼のがんを極秘手術

  5. 10

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ