「官僚生態図鑑」森永卓郎著
「官僚生態図鑑」森永卓郎著
官僚は東大出身者が多いが、その割合は減少傾向にある。原因は、慢性的な長時間労働と民間企業との待遇の差だけではない。
官僚が受け取る生涯報酬は場合によっては普通の公務員の10倍にもなるが、その大部分は官僚が第一線を退いて天下りする50代以降になる。
公務員の給与は民間準拠で、超エリート公務員も一般公務員と同じだ。官僚の給与を上げるには、若いときに高い職階の給与を適用するしかない。かつて大蔵省が20代後半の若手を税務署長にさせたのはそのためだ。ある事務次官は、仕事の9割は新しい天下りポストの拡充だと言っている。
経済アナリストがエリート官僚の実態を紹介する。
(三五館シンシャ 1650円)