高倉健さん死去に板東英二「あの人は寡黙でもなんでもない」
高倉健の訃報を受け、板東英二(74)が報道陣の取材に応じた。「あ・うん」(89年)、「鉄道員(ぽっぽや)」(99年)などいくつもの映画で共演した2人は、プライベートでも親交が深く、手紙や中元をもらう仲。自宅が近所だったことから、高倉が夜に自らインターホンを押して贈り物を届けにくることも少なくなかったという。
板東が死を知ったのは、昼食を食べているときに偶然目をやったテレビ。「何も言わずに目の前からいなくなるなんて……こんな“卑怯な”お別れをするとは思わなかった。忽然と消えるのは健さんらしくない」と涙ながらに語った。
高倉といえば、「不器用ですから」というCMのフレーズが有名だが、板東の知る「健さん」の素顔はまったく違うんだとか。
「あの人は寡黙でもなんでもない。何時間でも話します。プライベートな話も。(元妻の)江利チエミさんとの話や東映から脱走した話。やんちゃした話とか。健さんがヤクザ映画に出ていた頃、愛媛の松山へロケに行ったら黒服100人くらいがずらっと一列に並んで『ごくろうさまです!』と言ってきた。『仕事で(ヤクザ役を)やってるんで』と言うと翌日、白のトレパンにシャツ姿の人が100人。そういうことじゃないんだよ! とか……そんなこと延々と話してるんです。ユーモアや洒落が通じて、本当にいい人。野球はちょっとオンチやけど」
すっかり板東のネタにされて、健さんも天国で苦笑いか。