「誰でもない誰かが…」“詩人”綾野剛のミステリアスな言語感覚
奇抜なファッションでも知られる俳優の綾野剛(33)が、今度は「詩人」のような言い回しでミステリアスな世界観を全開した。
22日、都内で行われた映画「天空の蜂」の完成報告会見に出席した綾野は、テロリストという役柄のイメージに合わせて、シャツの胸元を大きく開けたいでたちで登壇。主演の江口洋介(47)や本木雅弘(49)、仲間由紀恵(35)、堤幸彦監督(59)ら豪華な先輩たちに囲まれ、やや緊張した面持ちでマイクを握った。
綾野にとって、念願だったという堤作品。登場シーンが少なく撮影は2日間しかなかったことを明かしたが、「現場のライブ感だとかストリート感、パワーみたいなものをとても大事にされる監督」「記録を記憶にしていくということを体感した」と感無量。先輩俳優たちが真剣に演技に取り組む姿を目の当たりにし、「ちょっとでも落ち着こうとしていた自分が馬鹿馬鹿しい」と自省した。
その後、俳優陣が作品に向けたそれぞれの想いを語る中、綾野の緊張もほどけてきたのか、「誰でもない誰かが、誰でもない誰かに対してSNSや目に見えないモノで歓声も罵声も浴びせるような世の中ですが……」と、歌やポエムのような一節でスピーチを開始。「(役を演じる中で)この、情報が命の島国の中で『生活をする』って一体どういうことなんだろうと、感じたことがたくさんあった」と途中詰まりながらも、あふれる気持ちを言葉に乗せた。