日本のドラマを救う? 国際エミー賞候補「MOZU」への期待度
主演の西島秀俊(44)も眉間にシワを寄せまくって熱演した甲斐があったんじゃないか。WOWOWとTBSによる共同制作ドラマ「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~」(14年4月期放送)が第43回国際エミー賞(連続ドラマ部門)にノミネートされた。
西島扮するハードボイルドな公安のエースを中心とした人間模様を丁寧に紡いだ警察ドラマ「MOZU」。フィルムライクという映像表現を施して映画のような質感を持たせただけでなく、ストーリー展開、キャスティング、演出ともにテレビドラマの“規格外”の重厚なつくりを施し、専門家やドラマファンから高い支持を得たのは記憶に新しい。今回、国際エミー賞に出品した経緯について「海外ではどのような評価を受けるのか挑戦してみたかった」(WOWOW担当者)というのもうなずける。
同賞はテレビ界のアカデミー賞と呼ばれる「エミー賞」のワールドワイド版。国際的な番組コンクールの“最高峰”として知られる「イタリア賞」に次ぐ歴史と権威があるが日本では馴染みが薄い。それもそのはずで、過去に同賞に輝いた「made in Japan」はないのである。いま日本はノーベル賞受賞に沸きまくっているが、「MOZU」が日本初の快挙を成し遂げた場合、海外のドラマ市場で劣勢に立たされているクールジャパンへの影響は? 国内外のドラマ事情に詳しいこうたきてつや氏が言う。