追悼・川崎敬三さん TV史に残る生放送中のアドリブ降板劇
テレビ朝日系のワイドショー「アフタヌーンショー」の司会などで親しまれた俳優の川崎敬三(本名・陶山恵司)さんが今年7月、川崎市内の病院で死去していたことが24日、わかった。享年82。
大映出身の二枚目俳優で、若尾文子や山本富士子の相手役としても活躍。
74年からは「アフタヌーンショー」の司会を担当。番組リポーターだった山本耕一の口癖「そぉ~なんですよ、川崎さん」は大流行。「ザ・ぼんち」のネタにもなり、「恋のぼんちシート」のレコードがヒットしたこともあった。
しかし、同番組は85年にディレクターが「面白い場面が撮りたい」と未成年をけしかけて暴行を指示した「やらせリンチ事件」が発覚。これが一気に社会問題となり、当時の中曽根総理が「遺憾」とコメントし、番組スポンサーも降板するという前代未聞の事態に発展。
当然ながら司会の川崎さんにも批判が集中し、番組は打ち切りになった。
「実は僕の結婚式の仲人も川崎さんでした」と故人を偲ぶのは元テレビ朝日アナウンサーで、「アフタヌーンショー」では突撃リポーターを務めていた佐々木正洋氏だ。