著者のコラム一覧
田中里佳順天堂医院足の疾患センター長

2002年東海大学医学部卒業、04年同大学形成外科入局、06年米国ニューヨーク大学形成外科学教室留学、12年順天堂大学医学部形成外科学講座准教授、医局長を経て現職を務める。

足先の「冷え」から病気が見つかるケースはあるのか?

公開日: 更新日:

 急激に冷え込むこの季節、「足先の冷え」に悩まされる人は多いでしょう。その大きな原因とされるのが、血流の低下です。

 本来、血液は心臓のポンプ機能によって全身の器官や組織を循環しています。ところが足は心臓から最も離れた位置にあり、ほかの部位に比べて血液の巡りが悪くなりやすい。

 しかも、座りっぱなしなどでふくらはぎの筋肉が衰えると、血液を心臓に送り戻すポンプ機能が十分に発揮されません。下半身の血流が停滞すると、足がむくんで冷えを起こす原因の一つになります。

 ほかにも、急激な気温の変化による冷えもあります。寒い場所を訪れると鼻がキンキンに冷えるのと同じく、一時的に血管が異常収縮する「攣縮」が起こると、皮膚の表面に張り巡らされる毛細血管の血行が悪くなり、末端が冷たくなるのです。

 一方で単なる“冷え性”だと思っていたら、背後に重大な病気が隠れているケースも少なくありません。その一つが「閉塞性動脈硬化症(ASO)」です。

 動脈硬化の進行によって末梢の血管が詰まったり、血流が悪くなる病気で、手足のしびれや冷えのほか、歩くと足に痛みやしびれが現れ、休み休みでないと歩けない「間欠性跛行」が現れます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ