初公判で味を占め 民放各局は清原被告で「視聴率荒稼ぎ」
こうしたテレビ局の狂騒ぶりは、球界で一時代を築いた人気選手にもかかわらず、クスリに溺れた清原被告への世間の関心の高さを見込んでのこと。それで実際、数字も稼げたとなれば、31日の判決公判も同じような場面が繰り返されるのは明らかである。そして早くも判決後の“復帰”に関するプランが浮上しているというから抜け目がない。
■復帰は「金スマ」が最有力
「犯罪者の起用はCMスポンサーは嫌悪するが、一発勝負でも視聴率が取れるならどこも狙う。『しくじり先生』という声もあるが、それはさすがにおふざけが過ぎる。ベッキーを復帰させたSMAP中居正広の冠番組である“金スマ”の特番が最有力でしょう」(テレビ関係者)
しかし、数字にはやるテレビマンに対して上智大の碓井広義教授(メディア論)はこういう。
「清原被告は顔と名前が広く知られた人物であり、薬物事件の当事者として判決の様子を報じる必要性はあると考えます。ただ今後については、時期や内容、番組のトーンがより問われることになる。薬物問題に迫るドキュメンタリーや検証番組で体験者として出演するならまだしも、清原被告個人が視聴率狙いでフューチャーされたり、面白おかしく演出がなされた場合、それは番組や放送局だけでなく、テレビ界全体の在り方が問われることになりかねません」
他に報じるべきはあれど、高視聴率狙いで清原狂騒曲を繰り広げるテレビ局。数字にむしばまれたテレビマンに節度やモラルを求めるのは八百屋で魚か。