自身初の15%割れ発進 キムタク「A LIFE」大惨敗の原因
ちなみに、キムタクの主演ドラマで初回視聴率が15%を割るのは史上初のこと。視聴率不敗神話にも大きなヒビが入ってしまった。コラムニストの桧山珠美氏はこう言う。
「万全を期して臨んだことを考えたら、この数字は爆死レベルでしょう。肝心の内容もアラが目立ちました。手術困難な心臓病に侵された病院長(柄本明)に続いて、その娘でヒロイン(竹内結子)もさらに厄介な脳腫瘍発覚というご都合主義。夫(浅野忠信)は国内きっての凄腕脳外科医なのに、いきなり専門外のキムタクに“おまえしかいない!”などと執刀をすがるリアリティーの乏しさ。思わず“どうせなら大門未知子を呼んで来い!”と叫んでしまいました」
作家の麻生千晶氏も手厳しい。
「そもそも医者をテーマにしたことが失敗。医者ドラマは米倉涼子の独壇場ですでに辟易気味なのに、あえてぶつけたのが大きなミス。脚本も人間観察が浅く、若いプロデューサーの意図に翻弄され、脚本家が媚びてしまったとしか思えません。想像のつくオチに加えてアイデア不足。キャラクターもストーリーもどっかで見たようなものでしかない。特に、浅野忠信、松山ケンイチの役どころがチープすぎ。よくこんな役を引き受けたな、という感が強いですね。TBSの生真面目な体質で、『ドクターX』の岸部一徳のような“息抜きキャラ”もいない。『ドクターX』はストーリーとしてはありえない漫画的な中に真実があるから面白いのに、今作はどっちつかず。小説や海外ミステリーを題材にしたほうが良かったと思います」