格闘家転身が話題に 元プロ野球選手・古木克明さんは今
そう言って笑った古木さん、ここに至るまでは波瀾万丈だった。
とりわけ、記憶に残るのが、オリックスを戦力外となった09年から1年間のトレーニングを経て出場した大晦日の格闘技番組「Dynamite!!」。ボビー・オロゴンの弟を相手に粘ったが判定負けを喫した。そもそも、なぜいきなり格闘家だったのか。
「打てなくなって野球に対する自信がなくなったのと、球団からクビを切られて背中を押されたというのもあります。違う世界に行ってコイツらを見返してやろうと思って、声をかけてくれた格闘技団体にお世話になることにしたんです。給料として月50万円もらえるのも大きかった。だけど、初日から『やめとけばよかった』と後悔しました。だって練習からして痛いんです。野球じゃあり得ません。ホント、畑違いのところに来てしまったな……と(笑い)」
古木さんの格闘家人生は1年半で幕を閉じた。
■大学院進学、事業家にもチャレンジ
さて、古木さんは高校通算52本塁打を引っ提げ、愛知の豊田大谷高から98年に横浜入り。持ち前のパワーと長打力を武器に桑田真澄らエース級投手から本塁打を連発した。ところが、粗削りな打撃とまずい守備が目立ち、07年オフにオリックスへトレード。一軍と二軍を行き来するも、09年オフには球団から解雇を言い渡された。