名物TVマンが語る<下> 明石家さんまの口の堅さは芸能界一
日本テレビ入局以来30年にわたり、ビートたけし、明石家さんま、所ジョージと仕事を共にした名物プロデューサーの吉川圭三氏。ビッグ3と間近で接してきたテレビマンが“凄さ”の理由を解き明かす。
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さんまさん恒例の正月オーストラリア旅行は今年で25年目。僕は初期メンバーで毎年参加させていただいています。初期はラサール石井さん、村上ショージさんなどのほかは少数でしたが、今では大物タレントさんも加わり15人以上になることも。おのおの家族連れだから大所帯なのですが、僕は一番最初から参加しているというだけで、オーストラリアのさんま邸で一番奥のゲストルームに泊まらせてもらっています。
さんまさんはとにかく何でも「おもろいかどうか」でジャッジしている。その昔、暴対法なんてなかった頃、さんまさんは暴力団の余興に呼ばれたこともあったそうです。「姉さん! キレイな“うなじ”してまんなぁ~」なんて極道の妻たちをいじって笑いをとる。実はそんなことも経験しているたたき上げの芸人の一面も持ち合わせています。しかし、後輩に苦労話を聞かせるとか、クダをまくことは一切せず、「だって、そんな苦労話おもろないやん」という。面白くないものを語っても意味がない、というのがさんま的価値観なのです。