AKB48型か山口百恵型か 「アイドル二極化論争」の行方
テレビ朝日系で8月にスタートするオーディション番組「ラストアイドル」が、アイドル論争を巻き起こしている。AKB48などの秋元康氏の総合プロデュースとあって、どんな次世代グループが出てくるのか期待を集める一方、「アイドル自体がすでに飽和状態なのに、どう売っていくのか」との声が関係者からも上がっているからだ。
実際、恋愛タブーのはずのアイドルから結婚宣言が飛び出したほか、AKB48などが標榜する「会いに行けるアイドル」という今主流のコンセプトが曲がり角を迎えているのは事実。そんななか、プロアマ問わず応募可能とし、候補者同士を競わせる選考で7人組新グループをデビューさせる秋元氏はこう言っている。
「たった7つしかない椅子をめぐって才能ある者たちが戦い、審査員たちが判定し最後に残ったラストアイドルは、最強のグループになる」
■キーワードは清純派の復権と脱・双方向性
1970年代から80年代初頭にかけ、オーディション番組「スター誕生!」から山口百恵、ピンク・レディー、中森明菜らが輩出された。今度の番組がその21世紀版とすれば、どんな新顔が出てくるのか。著書に「アイドル進化論」などのある社会学者、太田省一氏はこう言う。